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ほのぼのすること

岡本圭人くんを応援しています

書くことを生業としている私が、岡本圭人くんの文章を読んで改心した話

文章には限界がある。

そう考えるのが私の癖だった。

 

   岡本圭人くんのファンになって9年以上が過ぎた。当時は学生だった私も今ではそれなりに社会人をやっている。私の仕事のひとつは人の話を聞いて文章にすること。それは雑誌を中心とし、あらゆる紙媒体、そして時にはWeb上へと公開される。この仕事をしていると「こんなんじゃ伝わらない」としばしば思う。壁というか、頭打ちというか。「文章って限界があるよね」と仲間内でお酒を交わす。

 

 仕事に嫌気がさしたわけではない。幾度となく経験した不甲斐ない、やりきれない、といった感情が積み重なり、それを”限界”と表現するしかできない程度の人間なのだ。けれど先週の日曜日、私は考えを見直すきっかけとなる文章に出会った。しかもそれは作家でもコラムニストでもなく、大好きなジャニーズアイドルが書いたもの。ジャニーズWebという有料サイトで週替わりに連載されているHey! Say! JUMPのコンテンツ「JUMPaper(岡本圭人くんの回)」の話である。

 

 今回岡本圭人くんが更新した通称『けとぺ』は私の理想とする文章だった。たぶん理想の大半は好みだと思う。だから、"私の好きな文章"と置き換えて捉えてほしいが、とにかく上手だと思った。なんといっても"伝わる"。学者のように難しい言葉を使ったものも格好良いけど、伝わらなければ意味が無い。同じ言葉が重なっているとか、そのへんは別に気にならない。それぐらいに想いが乗せられたテキストだった。

   これだけ整理されているのだから、きっと何度も消して打ってしただろう。誰が読んでもわかる言葉を使い、思いの丈を綴った等身大の作品。スクロールバーのサイズを見てこの文章の長さは序盤で察知したが、序破急の組み立てが綺麗で体感は半分ほどだった。特に破の展開と改行のバランスは読みやすい。具体性も然り。完全に読み手を意識した素晴らしい文章だった。

 

   圭人くんが冒頭、「ジャニーズウェブほど思ってることや感じている事を自分の言葉で表せる機会はない」と書いているが、全くその通りだと思う。例えば雑誌だったとしたら。絶対無駄が入り、必要が抜ける。これは自分が仕事をしていて仕方がないことだとも理解した。語尾を変えたり、句読点を入れたり、その全てはライターの判断によるものである。知られると不味いくらいバッサバッサとカットもする。それから「(笑)」も雰囲気で勝手につける。一応ここは盛り上がったからとか、ここはこのままの言葉だと勘違いされかねないからとか、何かしらの理由があってつけるけれど、本人のものではない。間に人が入る分、それはどうしても避けられない。一方、今回の圭人くんの文章は入れたい時に「笑」を入れた正真正銘本人のもの。細かいことを言うと、書いてはいけないことを書いていないか、のチェックは入っているはずだけど、JUMPaperは生の文章と言っていい数少ない媒体だろう。

 

   内容はもちろんだが、どうしても質に触れたかった。だって、「文章には限界がある」と思っていた自分が、「文章でしか伝わらないことがある」と当たり前のことを再認識したのだから。

 

 私はまだまだ岡本圭人くんを応援していたい。こんなに胸に訴えかけてくる文章を読んだのは久しぶりだった。